[鉄道] アプトの道 信越本線(碓氷線/横軽)の廃線跡を歩く (群馬県安中市)
JR横川駅を降り立ち、おぎのやフォーメーションをかわすと、碓氷峠鉄道文化むらが現れます。その向かって左脇に、遊歩道「アプトの道」があります。
ウォーキングトレイル 「アプトの道」
アプトの道(アプトのみち)は、信越本線 横川~軽井沢駅間の廃線跡を利用した遊歩道。JR横川駅を基点として、丸山変電所、峠の湯、めがね橋、旧熊ノ平信号場(旧 熊ノ平駅)まで全長6.0kmを歩くことができる。
廃線跡を遊歩道として舗装したため、足場の悪い箇所や階段はないが、碓氷線特有の急勾配(1000分の66.7パーミル。最も勾配のきつい個所で1000m進むと66.7m標高が上がる)を楽しめる。トンネルは26個のうち、第1号トンネルから第10号トンネルまでが遊歩道に含まれる。
駐車場利用は、横川駅基点周辺ではJR横川駅前周辺の駅駐車場が利用できる。(おぎのやドライブインや碓氷峠鉄道文化むらの駐車場は同施設利用者向けなので注意)
峠の湯周辺では、峠の湯の駐車場が利用できるが、これもやはり施設利用者向けなので注意が必要。めがね橋や旧熊ノ平信号場周辺では、峠道に面した専用駐車場がある。
アプトの道 横川から旧丸山変電所区間を歩く
基点からの距離を確認します。今回は、軽く1時間弱で歩けるコース、横川~旧丸山変電所の区間 片道約1.6km(往復約3.2km)を歩きます。
ここから峠の湯までは片道2.6km(約50分)、碓氷湖までは片道3.7km(約70分)、めがね橋までは片道4.7km(約90分)、旧熊ノ平駅までは片道6.0km(約115分)の所要時間です。行きは上り坂なので時間がかかりますが、帰りは下り坂なので少し早めに戻れます。
旧丸山変電所より先も見どころたくさんですね。時間や体力のない方は、車で名所までショートカットするのがおすすめです。
アプトの道を進むとすぐ、EF63型電気機関車が左手に現れます。
この車両は、鉄道文化むらのEF63運転体験に使われる車両です。この線路はかつての信越本線の上り線側になります。今でもEF63は現役で信越本線を走っているのですね。
鉄道文化むら施設内の「ぶんかむら駅」から「峠の湯駅」まで運行しているトロッコ列車も並んでいます。
これはなんでしょう。古民家風の建物ですが、今は使われていないようです。
民家のわきを進むと、EF63の留置線が左手に現れます。ここのEF63形3両も動態保存車です。189系あさまも見えますね。
ここから鉄道文化むらの展示車両の全景を眺めることができます。
レールは当時のものそのままに、歩きやすく舗装されています。緩やかなカーブを描いて、坂は上へと登って行きます。
カーブを抜けると、はるか先の山の上に吸い込まれていくようにまっすぐとレールが敷かれています。
直線区間の途中、上信越自動車道を交差します。この橋脚もなかなかの迫力です。
使われなくなった踏切。埋められた踏切。なんか切ない。そんな胸が締め付けられる思いも廃線跡のエッセンスです。
建物は2棟に分かれており、向かって奥(北側)が機械室、手前(南側)が蓄電池室として使われていました。
中をのぞいてみると、何やら工事中でした。そのうち内部で展示を始めるつもりでしょうか。
旧丸山変電所前には、トロッコ列車の「まるやま駅」があります。この駅は臨時駅で、通常は使われておらず、通過駅になります。
まるやま駅のホームから坂下方向の眺めです。このときは17時をまわっていたので、トロッコ列車は運行していない時間です。日中は通過電車があるのでホームでの記念撮影は黄色い線の内側を守ってください。
丸山変電所付近で10分ほど休憩して、ここまで約35分経過。ここから先、峠の湯方面に向けて軽く左へカーブします。
帰りはまっすぐな下り坂。行きは30分近くかかりましたが、帰りは20分かからずに基点まで戻ることが出来ました。
アプトの道は通年、終日開放されていますが、照明設備や売店、自動販売機などはありませんので、遅い時間帯の利用や、無理な行程でのウォーキングには注意してください。